WORKS
秋田県仙北郡のKANSO実験棟「美郷アトリエ」
地域の優れた庭園土木業者の丁寧で早い仕事によって、KANSO日本実験棟「美郷アトリエ」の外構ができてきました。建物の外まわりの土や石、緑や水のエレメントは、自然の室内環調整装置です。建物の中の温度、湿度、光を快適な状態に保つ大切な役割があり、KANSOが追求するローテクを実現するための重要なエレメントです。
秋田・もるくす建築社「美郷アトリエ」が完成!
[2021年4月始め]大雪などありましたが、ほぼ予定どおり、KANSO建築の日本モデルハウス第一号、もるくす建築社の「秋田・美郷町アトリエ」が完成しました! これから家具を入れて、もうすぐ生活(=オフィス利用)が開始。自然素材の持つ多面的な性能(蓄熱・断熱・調湿)を十分に生かし、機械(冷暖房、機械換気、レンジフード等)を使わないで機能するか、実験を開始します。
[2021年3月半ば]土床の施工風景です。吸熱効果を高めるために色の黒い現地の土(三和土)を3cm、コンクリートのベタ基礎の上に塗ります。冬は、太陽光を素早くたくさん吸収し蓄熱し、室温調整し、夏は、熱気を素早く吸収して、部屋を涼しく保ちます。昔の日本建築にあった土間の効果です。
[2021年2月]木質断熱ボードの外側は、透湿性のシートを貼り、通気層を施して「大和張り」という木のファサードの仕上げになります。
[2021年2月]メインフロアは、厚さ30mmの土床です。吸熱効果を上げるため、黒っぽい色の現地の三和土を使用します。
仕切り壁は、漆喰仕上げ。
玄関の床と壁は、現地の院内石で仕上げます。
これらミネラル系の素材は、高い蓄熱効果があり、吸熱と放熱を素早くできるので、特に夏場の冷却効果が期待できます。伝統建築の土間や倉と同じ作用です。
[2021年1月]屋根は、雪国の伝統の銅板。板金職人の伝統を支援する意味も込めて、これを選びました。
躯体壁は、工務店の簡単な設備でできるスギの「製材多層パネル(210mm)」と「縦ログパネル(105mm)」、外側に「木質断熱材(80mm)」と、高い蓄熱・断熱性能を発揮します。
[2020年9月]基礎は、建物の土台であり、防水、防虫の機能も大切で、また熱が逃げやすい部分であるので、断熱性能を持たせなければなりません。防水性能と断熱性能がある多孔質発泡ガラスの砂利材とEPS、コンクリートを組み合わせています。
雑誌「新建ハウジング」でKANSOモデル棟の見学会の様子が記事に!
初代KANSO(2014年) スイス中央アルプスの麓、標高1000mの場所で、暖房も機械換気も必要ない建物!